Ch.2 戦略・マーケティング⑤|基本フレームワーク50[グロービスMBAキーワード] #7

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連載の経緯については過去記事に書いていますので省略します。詳しくは#1~3あたりをご確認いただけますと嬉しいです。
#3ではCh.2の戦略・マーケティングのうち、No.8のPEST分析からNo.11の3C分析まで、#4ではNo.12のSWOT分析からNo.15のビジネスモデルまで、#5ではNo.16の戦略キャンバスからNo.19のアンゾフの事業拡大マトリクスまで、#6ではNo.20のセグメンテーションとターゲティングからNo.22のマーケティング・ミックスまでを取り扱いました。

Ch.2 戦略・マーケティング①|基本フレームワーク50[グロービスMBAキーワード] #3 - lib-arts’s diary

Ch.2 戦略・マーケティング②|基本フレームワーク50[グロービスMBAキーワード] #4 - lib-arts’s diary

Ch.2 戦略・マーケティング③|基本フレームワーク50[グロービスMBAキーワード] #5 - lib-arts’s diary

https://lib-arts.hatenablog.com/entry/business_framework6
#7では同じくCh.2のNo.23のAIDAからNo.26のブランド・エクイティまでを取り扱えればと思います。
以下目次になります。

1. 2章まとめ⑤(戦略・マーケティング
1.1 AIDA(No.23)
1.2 プロダクトライフサイクル(No.24)
1.3 キャズム(No.25)
1.4 ブランド・エクイティ(No.26)
2. まとめ


1. 2章まとめ⑤(戦略・マーケティング
1.1 AIDA(No.23)
・本の内容の要約
No.23のAIDAは、「消費者の購買決定プロセスを説明するモデルの一つで、認知(Attention)、興味(Interest)、欲求(Desire)、行動(Action)の略」とまとめられています。AIDAの肝は販売員が対面営業を行うのであればある程度顧客にすでにその商品について、少なくとも関心を持ってもらえている状態にしておく方が有効だというところにあります。
運用にあたってのコツ・留意点としては、「AIDAの他にもAIDMA、AMTUL、AISAS、AISCEASなどあるが、どれが最も良いではなく、目的や商材の特性に応じて適切に使い分けることが必要であること」と、「以前はAttentionに置いて大企業が圧倒的に有利だったのがITの進化によって顧客との力関係に変化が見られ、小企業でも工夫次第でAttentionを獲得する機会が徐々に増えてきていること」の二点が挙げられています。

・読んでみての解釈
知ってはいたのですが、この辺は意識付けできていなかった気がします。自己分析すると意思決定が速い方だからか、割と全て即決で何でもやろうとしていたため、この辺は今までの反省点だなと感じています。ビジネスアクションにおけるフェーズの切り分けというのは非常に大事だと思います。

 

1.2 プロダクトライフサイクル(No.24)
・本の内容の要約
No.24のプロダクトライフサイクル(PLC; Product Life Cycle)は、「一般的な製品に見られる、時間の推移に伴う売上高の変化で、一般には『導入期』、『成長期』、『成熟期』、『衰退期』の4ステージからなるS字型のカーブを前提とすることが多い」とまとめられています。概要としては図表24-1とその下の表を見れば把握できます。
利用にあたってのコツ・留意点としては、「あらゆる製品が典型的なプロダクト・ライフサイクルのS字型のカーブを描く訳ではない点を意識する必要があること」と、「渦中にいると今がどのステージなのかを正確に同定するのが難しいということ」の二点について言及されています。

・読んでみての解釈
基本的に立ち上げのプロジェクトが雰囲気的に好きでそちらを多くやっていたので、導入期から成長期に入ったタイミングで結構満足してしまう傾向にあるなと感じています。成長期の後半から成熟期にかけてはだんだん組織が整ってきて予定調和になり個人的には退屈になるので、その前にやめるケースが多いのかなと思います。
事業立ち上げにおいてダイナミズムを感じる一番面白いポイントは導入期から成長期にかけてかなと思います。解釈というより意見に近くなってしまいましたが、組織論としての解釈としては、やはり成長期の後半あたりから形式的な組織になりやすいかなという印象を受けています。

 

1.3 キャズム(No.25)
・本の内容の要約
No.25のキャズムは、「プロダクト・ライフサイクルに置いて、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間に存在する溝のことで、ハイテク商品などではこの溝を越えられずに一般に浸透しないことが多いとされるジェフリー・ムーア氏が提唱した概念」とされています。特にハイテク製品、その中でもBtoBビジネスでキャズムが生まれやすい原因はアーリーアダプター(ビジョナリー)とアーリーアダプター(実利主義者)では求めているものが違う上にそもそも行動パターンが全く異なるという現象が起こりやすいためとされています。アーリーアダプターがブレークスルーを求めるのに対し、アーリーマジョリティは改善や実利を求めるともまとめられています。
利用にあたってのコツ・留意点としては、「PLCと同じく5つの顧客タイプのバランスもあらゆる商材や業界に当てはまる訳ではなく、そのためキャズムに到達する時間も商材や業界によって様々だという多様性に留意する必要があること」と、「キャズムマーケティング論の中で語られがちだけれど、実際にこれを乗り越えるための方法論はマーケティング論のみではなく、組織管理、会計、仮説思考など多岐にわたるので、小手先でなんとかなる実行の容易な問題ではないことを理解する必要があること」の二点が挙げられています。

・読んでみての解釈
マーケティング論のみではなく、、、」のところが興味深く感じました。戦略も重要ですが、どのように実行するかも同様に重要です。組織をどう作るか、制度をどう作るかについてはいろいろな事例を見ましたが人の組み合わせをどうするかは非常に難しい問題です。少し関係ないかもしれませんが、勉強会をいくつか主催している中でやはり盛り上がるものと盛り上がらないで打ち切るものとがあり、その辺を切り分ける要員としていいスパイラルに入ればどんどんよくなりますし、悪いスパイラルに入るとだんだん悪くなります。実際にビジネスの現場でもやはり求心力のある組織かどうかって結構そういう感じに近いので、この辺の組織の作り方は非常に難しいなと感じます。

 

1.4 ブランド・エクイティ(No.26)
・本の内容の要約
No.26のブランド・エクイティは、「ブランドの持つ資産的価値で、『ブランド認知』、『知覚品質』、『ブランド・ロイヤルティ』、『ブランド連想』の4つの要素からなるD.A.アーカー教授が提唱した考え方」とまとめられています。ブランド認知は、どの程度知られているかやどのように知られているかを指します。知覚品質は消費者がある製品やサービスを各自の購入目的に照らし合わせて競合製品と比べた際に近くできる品質や優位性のこととされています。ブランドロイヤルティは顧客がブランドに対してどの程度忠誠心を持っているかということとされています。ブランド連想は顧客がそのブランドに関して連想できるような全てのものを指すとされています。
利用にあたってのコツや留意点としては、「ブランドは突き詰めれば『信頼』、『信用』、『実績』を反映するが、こういう要素がどれだけ強くとも正しく伝える努力をしないとブランドエクイティは向上しないこと」と、「特にブランド認知やブランドロイヤルティはKPIを設定して測定することが容易なので、適宜定点観測を行うことが有効であること」の二点が挙げられています。

・読んでみての解釈
個人的に振り返るに認知が苦手だなと感じました。若干正しいかどうかにこだわり過ぎて、伝えることに対しては意識が薄いことが多いので反省しました。ブログはまとまった文字数が書けるので、発信には非常に向いており、良いブランド認知になりいい戦略だったのかもしれません(笑)
どうもTwitterだと文字数少な過ぎて書きたいこと全く書けなくて発信がしづらいです。3,000字前後が一番書きやすい文字数なので、ブログがちょうど良いなと感じています。また、3,000字ほどを体系だって書くのが得意な方は少ない印象なので、この辺は差別化要因としても面白いのかもしれません。

 

2. まとめ

今回でCh.2の戦略・マーケティングは終了ですが、振り返るに色々と我が身を振り返る良い機会になったのでよかったなと思います。

時折無意識に力押しにこだわることが多いので、その辺は反省点としていきたいなと感じています。