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マルクス経済学は改めてどのように評価すべきか|マクロ経済を考える #10

#9では「新自由主義(ネオリベ)」と「囚人のジレンマ」の解消法について考察を行いました。 途中の記載で「社会主義」についてご紹介しましたので、#10ではその関連として「マルクス経済学」について取り扱いたいと思います。(先に但し書きですが、「マルク…

新自由主義が引き起こす囚人のジレンマはどのように解消すると良いか|マクロ経済を考える #9

#8でデリバティブ(金融派生商品)の規制について考えましたが、デリバティブはミルトン・フリードマン以降の経済学の主流である「新自由主義」と関連付けて考えて良いかと思います。フリードマンの研究は「マネタリズム」とまとめられるようですが、マネタリ…

インフレターゲット達成にあたってのデリバティブ(金融派生商品)の規制はどのように考えるべきか|マクロ経済を考える #8

#1や#6などで簡単に指摘を行いましたが、インフレターゲットの実現にあたって非常に取り扱いが難しいのが「デリバティブ(金融派生商品)への規制」です。 貨幣数量説(社会に流通している貨幣の総量とその流通速度が物価の水準を決定しているという経済学の…

「投資」と「貯金」はどのように配分すべきか|マクロ経済を考える #7

#4〜#6では「名目GDP比の国債残高」について考えるにあたって、パレート的な階級分けとその資産構成比、また、資産を持たないかつ所得のない層の「生存権」の取り扱いについて議論してきました。 議論が複雑になってきたので先にここまでの話の流れをまとめ…

生存権の経済学的な表現について|マクロ経済を考える #6

#5では「所得再分配」について簡単なマルコフ過程を設定して考察を行いました。 ラフに階級分けをしたわけですが、下位の2割(単に資産順に並べたらそうなるというだけで、それほど深い意味はないです)の資産については「生存権に基づく生活」の議論の方が重…

マルコフ過程で考える所得再分配|マクロ経済を考える #5

昨今時折話題になるのが所得再分配です。 上記の記事で「日本の国債残高」について確認しましたが、「名目GDP比の国債残高」をより詳しく評価するにあたって「所得再分配」の話題を先に取り扱う方が良いので、「マクロ経済を考える」の#5では所得再分配につ…

【考察】日本の国債残高はなぜ多いのか|マクロ経済を考える #4

以前の記事では財政破綻問題について論じましたが、今回は日本の国債残高はなぜ多いのかについて考察を行いたいと思います。 ある程度上記の議論を参考にしていますので、詳しく考えたい方は上記も参照してみてください。下記の目次に沿って考えて行きます。…

Liberal Artsに基づく21世紀型民主主義の実現にあたって|Liberal Artsを考える #2

21世紀は非常に難しい時代です。これまでの人類の歴史は発展の歴史として見ることもできますが、18〜19世紀の産業革命から20世紀を通して「需要」と「供給」の力関係が変わったというのが考察の難しいポイントだと思います。「需要」が大きく「供給」があれ…

リベラルの「新自由主義」・「格差社会」批判が支持を得られない理由|マクロ経済を考える #3

昨今、「新自由主義」・「格差社会」への批判が話題になります。実体経済のデフレと金融商材のバブルが同時に起きているところや、それに伴い「格差」や「貧困」の問題が生じていると言われています。いわゆる「リベラル」層はこれにあたって「新自由主義」…

日本の財政破綻問について 〜財政破綻が生じるとどうなるのか〜|マクロ経済を考える #2

上記の記事で「フリードマン経済学への疑問」についてまとめました。ちょっと難しい話題になったかもしれないので、もっとよく聞く話題として「財政破綻問題」を取り上げたいと思います。コロナショックに伴い、様々な財政出動(国債発行による政府支出)が行…

フリードマン経済学へのささやかな疑問 〜金融商品の総量は規制すべきではないか〜|マクロ経済を考える #1

ちょっとした興味でマクロ経済学や近年の政策や世界の動きを見ていたのですが、近年のベースになっているフリードマン経済学に対して少し疑問が湧いたので疑問の提起を行ってみようと思いました。(まだ論理構成が粗い印象のため、あくまで問題提起として見…