変化、コミュニケーションとプロモーション、企業、競争優位|『コトラーのマーケティング・コンセプト』読解メモ #3

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課題本として、「コトラーマーケティング・コンセプト」を設定したので読み進めていきます。

コトラーのマーケティング・コンセプト | 東洋経済STORE

#1ではまえがきと序文について、#2では広告(Advertising)、ブランド(Brands)、B2B(Business-to-Business Marketing)について取り扱いました。(ABC順に並んでいるようです)

#3では変化(Change)、コミュニケーションとプロモーション(Communication and Promotion)、企業(Companies)、競争優位(Competitive Advantage)について取り扱います。
以下、目次になります。
1. 変化(Change)
2. コミュニケーションとプロモーション(Communication and Promotion)
3. 企業(Companies)
4. 競争優位(Competitive Advantage)
5. 感想・まとめ


1. 変化_Change(簡単な要約)
「すべてが変化する」ため、今日の企業は速力を速めない限り同じ位置にとどまることすらできない。同じ事業を続けていてはやがて倒産するとも言われている。企業は戦略的転換点を見極める力が必要で、戦略的転換点とは「企業の生産において、抜本的変化がまさに起きようとする瞬間」のことであるとされている。
変化を最も恐れているのは、現在リーディングカンパニーと呼ばれている多くの企業で、彼らは現役のリーダー企業として現在保有する夕景資産に巨額の投資を行ってきた。そのため反乱分子が登場すると無視するか叩き潰そうとするのが常である。しかし、時代に取り残されたくなければ、変化を予測し変化を主導していかなければならない。競合他社よりも素早く変化できる能力は競争優位性になる。組織変革のためには経営トップが社員に支援を求め、インターナルマーケティングを実施する必要がある。
変化に直面して撮りうる最善の防御策は、変化を糧にするような組織を作ることであり、変化を正常状態を乱すものとは見ず、変化こそが正常な状態だと考える組織にすることである。こうした企業では方針や戦略、戦術、組織について社員が率直に意見を交わすようになるはずである。


2. コミュニケーションとプロモーション_Communication and Promotion(簡単な要約)
コミュニケーションとプロモーションはマーケティングスキルの中でもひときわ重要なものである。コミュニケーションという言葉の適用範囲は広く、コミュニケーションはあらかじめ計画していたかどうかに関わらず発生するものである。このため、統合型マーケティングコミュニケーションへの関心が高まっている。
プロモーションはコミュニケーションの一部で、製品、サービスに対する意識や関心を高め、購買を促進するためのメッセージからなる。こうしたメッセージを伝達する手段としては、広告、販売促進、販売員、パブリックリレーションズなどが用いられる。
プロモーションは人々の注目を集めてはじめて効果があったと言える。近年情報の供給過剰が注意欠如障害(ADD)を誘発し、誰の注意も引きがたい状況を招いていると指摘されている。こうした状況が顕著に認められるため、企業は製品の製造よりもマーケティングに多額の資金を投じなければならなくなった。この結果マーケターは標的市場を構成する人々が何にどれくらい注意を払うのか、その時間配分を知る必要が出てきた。

3. 企業_Companies(簡単な要約)
企業には四つのタイプがあると言われている。

1. 新しく事を起こす企業
2. 事が起こったのを見て反応する企業
3. 事が起こったのを見ても反応しない企業
4. 事が起こったことに気づかない企業

企業の良し悪しを見るには、社員の表情を見るのが参考になる。
また様々な文献を確認することで、成功した企業には多くの共通点がある事がわかる。企業は優れた顧客価値を提供し続ける限り存続を許され、成功するためには市場と顧客を重視しなければならない。最も望ましいのは市場を先導していく企業になることである。
顧客志向の企業はマインドシェアを着実に伸ばし、結果的に市場シェアと利益を拡大する事ができる。


4. 競争優位_Competitive Advantage(簡単な要約)
企業は有意義で持続的な競争優位の確立により勝利を収める事ができる。この考えを一般に広めたのは、マイケルポーターである。
この主張は正しいが、持続可能なものはごく稀であり、優位性は一時的なものである。しかも単独の優位性によって成功するのではなく、時間をかけて優位性を積み重ねていく事で勝利を収めるケースが次第に増えてきている。
競争優位の源泉には実に様々なものがあり、例えば卓越した品質、スポーど、安全性、サービス、デザイン、信頼性、さらには低コスト、低価格などである。これらが単独で特効薬的な力を発揮するというよりも、複数の要素の独特な組み合わせが優位性をもたらすことの方が多い。


5. 感想・まとめ
#3では変化(Change)、コミュニケーションとプロモーション(Communication and Promotion)、企業(Companies)、競争優位(Competitive Advantage)について取り扱いました。プロモーションがコミュニケーションの一部というのは面白い見方だと思いました。
#4ではコンサルタント以降のテーマを取り扱っていきます。