数列と漸化式②(問題演習)|高校数学の例題解説&基本演習 #2

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以前のシリーズで機械学習アルゴリズムであるニューラルネットワークやランダムフォレストに絡めて高校レベルの数学の様々なトピックについて取り扱いました。

関数や行列など様々なトピックを取り扱ったものの、いくつか取り扱えなかったものがあるので取り扱わなかったものを中心に再収録を行なっていきます。
#1では数列と漸化式について概要と例題の解説を行いました。

#2では数列と漸化式について問題演習を行います。
以下目次になります。
1. 数列、項、一般項の問題演習
2. 漸化式と一般項の問題演習
3. まとめ

 

1. 数列、項、一般項の問題演習

下記の数列の一般項を求めよ。
・Q.01 {4,7,10,13,16,...}
・Q.02 {10,8,6,4,2,0,-2,...}
・Q.03 {9,3,1,\frac{1}{3},\frac{1}{9},\frac{1}{27},...}
下記の一般項の要素を第1項〜第5項まで書き出せ。
・Q.04 a_{n}=-2n+8
・Q.05 a_{n}=5×2^n

A.01
a_{n}=3n+1となり、第1項が4、公差が3の等差数列となっている。

A.02
a_{n}=-2n+12となり、第1項が10、公差が-2の等差数列となっている。

A.03
a_{n}=27×(\frac{1}{3})^nとなり、第1項が27、公比が\frac{1}{3}等比数列となっている。

A.04
第1項が6、公差が-2の等差数列となっており、要素を書き出すと{6,4,2,0,-2}となる。

A.05
第1項が10、公比が-2の等比数列となっており、要素を書き出すと{10,20,40,80,160}となる。

解説.
問題を解くにあたってはまず隣接する項の関係性に着目することが重要です。等差数列であれば差が一定、等比数列であれば必ず同じ倍率で大きくなっていきます。
もちろん数列の規則はこれだけではなく、二つの項の間をさらに数列とみなす階差数列を考える際などもありますが、とりあえず等差数列と等比数列だけ抑えておけば実用的に見た際のだいたいのケースでは十分です。


2. 漸化式と一般項の問題演習

下記の漸化式で表される数列の要素を第1項〜第5項まで書き出し、一般項の形でも記述せよ。
・Q.06 a_{n+1}=a_{n}+3a_{1}=4
・Q.07 a_{n+1}=a_{n}-2a_{1}=10
・Q.08 a_{n+1}=a_{n}×\frac{1}{3}a_{1}=9
・Q.09 a_{n+1}=a_{n}-2a_{1}=10
・Q.10 a_{n+1}=a_{n}×2a_{1}=10

A.06
第1項から第5項まで書き出すと{4,7,10,13,16}で、一般項はa_{n}=3n+1

A.07
第1項から第5項まで書き出すと{10,8,6,4,2}で、一般項はa_{n}=-2n+12

A.08
第1項から第5項まで書き出すと{9,3,1,\frac{1}{3},\frac{1}{9}}で、一般項はa_{n}=27×(\frac{1}{3})^n

A.09
第1項から第5項まで書き出すと{6,4,2,0,-2}で、一般項はa_{n}=-2n+8

A.10
第1項から第5項まで書き出すと{10,20,40,80,160}で、一般項はa_{n}=5×2^n

解説.
結果が見比べられるように、あえてQ.6~Q.10はQ.1〜Q.5までの数列と同様の数列を用いました。漸化式のような式は機械学習微分方程式などを解く際に数値を用いて微分を行なったりする際に大きな威力を発揮します。最初はとっつきづらく見えるかもしれませんが、抑えておくだけで様々な分野の基礎となるので、何度も見比べてイメージがつくようにしておくようにしましょう。


3. まとめ
#2では数列における一般項や漸化式の問題演習を行いました。
#3ではベクトルについての解説と簡単な例題の解説を行えればと思います。