点群(Point Clouds)の概要を把握する

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3D Point Clouds(点群)へのDeepLearningの導入について把握するにあたって、サーベイ論文を読み進めていければと思うのですが、前提の整理も兼ねて簡単に事前知識についてまとめておければと思います。

[1912.12033] Deep Learning for 3D Point Clouds: A Survey

具体的にはWikipediaの点群の記事を参考にざっくりとキーワードやその関連性について把握を行います。

点群 (データ形式) - Wikipedia

ちなみに数学の移動操作にも点群があるとされていますが、当記事では3Dモデリングの文脈で把握したいので上記を参考とします。
以下目次になります。
1. 点群(Point Clouds)の概要
2. 点群の応用
3. 点群のデータ形式
4. まとめ


1. 点群(Point Clouds)の概要
1節では点群(Point Clouds)の概要について取り扱います。

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点群 (データ形式) - Wikipedia

まず、Wikipediaの点群の冒頭部の記載を確認します。ここでは点群はコンピュータで扱う点の集合のことで、多くの場合空間が3次元であることから直交座標の(x,y,z)で表現されることが多いとされています。

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次に概要の記載も確認していきます。点群のデータはレーザーによる3次元スキャナーなどで作成できるとされており、物体表面を計測し、多数の点の3次元の座標の点群としてデータファイルに出力するとされています。この時、レーザーは物体の反射を用いているため、表面の位置と形状が中心で物体内部の状況は反映しないとなっています。また、応用分野として、3次元CADモデルの作成、アニメーション、レンダリングなどが挙げられています。

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また点群データの使用にあたってはそのままのデータ形式では3次元形式に適さないことの方が多いため、ドロネー三角形分割やアルファシェイプ法のように存在する点の位置から面を生成する方法や、3次元距離場(volumetric distance field)に変換する方法を用いるとされています。詳細についてはここでは抑えず、言葉だけ覚えておけば十分そうです。大体の概要の把握と言葉の整理ができたので1節はここまでとします。


2. 点群の応用
2節では点群の応用について確認します。

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点群の応用については上記では三つ挙げられており、それぞれ「工業的な検査」、「医用画像処理」、「地理情報システム(GIS)」です。基本的に得られた点群から3次元の立体データを求めているようです。詳しくは別記事でサーベイ論文を読みながら把握できればと思うので、2節についてはここまでとします。


3. 点群のデータ形式
3節では点群のデータ形式について確認します。

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地理情報システムにおける測定も、点群で得られる元データは測定装置と物体との間の相対距離であるため、アプリケーション上でデータ形式を絶対座標にするにあたって処理が必要とされています。

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また、点の彩色においては物体の表面の色彩をRGB座標で表現するとされています。取得方法としてレーザーの照射方向にカメラを向け、得られた画像の色彩データを取り込むとされています。


4. まとめ
当記事では3D Point Clouds関連の研究を確認していく前段階として、点群の概要についての把握を行いました。レーザーなどによって得られたデータをどのように処理して3Dのモデリングに生かしていくかというのはなかなか複雑そうなため、近年ではこの分野にDeepLearningが用いられ始めていると考えておくのが良さそうです。