解析学(mathematical analysis)の歴史|オムニバスでまとめる大学数学 #1

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大学レベル以降の数学は所々流してしまっていたのですが、改めて再学習してみたいということでこのシリーズをまとめていきます。学生時代と比べ学習方法はかなり変わったので、また違った視点で学び直すのも面白そうです。
教科書などをじっくり読みたい派ではないので、基本的にWikipediaを中心に概要について把握し、必要に応じて文献を調べていく形とできればと思います。

数学 - Wikipedia

気になったところから手をつけるスタンスとしたいので、進め方としては体系立ててというよりはオムニバス的に興味のあるところから進めていければと思います。
手始めに解析学(mathematical analysis)について取り扱おうということで、#1としては、解析学の歴史にフォーカスをあてて話を進められればと思います。
以下、目次になります。
1. 解析学(mathematical analysis)とは
2. 解析学の歴史
3. まとめ


1. 解析学(mathematical analysis)とは
1節では解析学(mathematical analysis)の概要についてまとめていきます。

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解析学 - Wikipedia
上記がWikipediaの概要なので、こちらを元に話を進めます(若干話は被りますが、重要事項なので解釈含めてまとめ直す価値があると考えます)。数学の三大分野の一つとされており、極限や収束を扱う数学の分野とされています。初等的にはテイラー級数フーリエ級数などに由来して、微積分(calculus)や級数などを用いて関数の変化量などの性質を調べる分野と言われることが多いそうです。
また、解析学は応用分野において微分方程式を用いた理論やモデルを解くためにも発達し、物理学や工学といった数学を用いる学問ではよく用いられる数学の分野の一つとされています。解析学微積分をもとに、微分方程式や関数論など多岐に渡って発達しており、現代では確率論をも含むそうです。
現代日本においては解析学の基本的分野は概ね高校2年から大学2年程度で習うとされており、高校〜大学教養レベルと考えておくと良さそうです。

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解析学の諸分野の基礎概念として上記にまとまっていたので、一部をキャプチャしました。連続性、写像、媒介変数、三角関数、指数関数、対数関数、数列、微分積分学など慣れ親しんだトピックが確認できます。

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また現代解析学解析学の展開(応用)としても箇条書きされていたのでこちらもキャプチャしました。こちらについては知らない分野に対しても言葉だけ軽く抑えておくのが良いと思われました。
ここまでの内容で解析学(mathematical analysis)のイメージが大体つかめたので1節はここまでとします。


2. 解析学の歴史
2節では解析学の歴史について見ていきます。

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解析学 - Wikipedia

上記のように目次に解析学の歴史についてまとまっています。以下それぞれ簡単に見ていきます。
1) 解析学の起源

解析学の起源は、エウドクソスが考案し、アルキメデスが複雑な図形の面積や体積を求める為に編み出した「取り尽くし法」にまでさかのぼれる。

と記述されています。

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取り尽くし法 - Wikipedia

上記がアルキメデスが取り尽くし法を使って円の面積や円周率を計算したプロセスの概要です。円に多角形を内接させ、多角形の辺の数を増やすことで徐々に円に近づけていっています。円周率を96角形の内接多角形と外接多角形の外周の長さから、値の上限と下限の値を計算しています。
3+\frac{10}{71} < \pi < 3+\frac{1}{7}
上記において\frac{10}{71}は0.14084...、\frac{1}{7}は0.14285...なので、小数表記で表すと下記のようになります。
3.14084...\pi < 3.14285...
実際の円周率が3.14159...であることから少なくとも3.14~3.142の間であることまで判明しており、紀元前にこれが行われたと考えると非常に驚異的な話です。

 

2) 微分積分学の黎明期

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上記のように記載されています。大航海時代ルネサンス期などと大体同じ時期であり、ケプラーフェルマーデカルトパスカルなど教科書のいたる所で出てくる名前が並んでいます。曲線の接戦を求めるなど概念的にはわかるようになってきて、この後のニュートンライプニッツなどによる"微分積分学の基本定理"や"微分積分の記号表記法"の導入に繋がっていきます。


3) 微分積分学誕生

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微分積分学の誕生については上記のように記載されています。17世紀後半のニュートンライプニッツの貢献が大きく、これによって初歩的な概念として微分積分学が成立したとされています。ニュートンニュートン力学などでも有名で、同時に古典力学などの分野が発展しています。


4) ポスト微分積分学

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ポスト微分積分学としてはテイラー展開マクローリン展開、ベルヌーイやロピタルによる微分方程式や変文法などが発展したとあります。記法の問題も生じていたなどもありましたが、それらはオイラーらによって統一的に体系化され、18世紀に解析学は大きな進歩を遂げたとされています。

 

長くなりそうなので2節は一旦ここまでとします。


3. まとめ
#1は解析学の概要と歴史にフォーカスをあてて話を進めました。アルキメデスの取り尽くし法からニュートンライプニッツによる微分積分学の誕生や、ポスト微分積分学として、テイラー、マクローリン、ベルヌーイ、ロピタルによる業績について見てきました。
#2は引き続き現代に向けての歴史やそれに付随してくるトピックの簡単な概要の把握を行えればと思います。