Ch.4 アウトプットドリブン(実際の分析を進める)|『イシューからはじめよ』読書メモ #5

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「イシューからはじめよ」について読書メモをまとめています。

イシューからはじめよ|書籍|英治出版
読むにいたった経緯などは#1にまとめましたのでこちらのご確認おお願いいたします。

 基本的には章単位でまとめていければと思います。
#2では第1章の「イシュードリブン」について、#3では第2章の仮説ドリブン①について、#4では第3章の仮説ドリブン②について取り扱いました。

 #5では第4章のアウトプットドリブンについて取り扱います。
以下目次になります。
1. アウトプットドリブン(実際の分析を進める)
1.1 アウトプットを生み出すとは
1.2 トラブルをさばく
1.3 軽快に答えを出す
2. まとめ


1. アウトプットドリブン(実際の分析を進める)

1.1 アウトプットを生み出すとは
・本の内容の要約
イシューが見え、ストーリーラインができ、それに合わせて絵コンテができれば、実際に走り出す段階になる。Ch.4では、この実際の分析やチャートをまとめて行くプロセスで何に留意すべきかを取り扱う。目的の再確認として、「限られた時間でいかに本当のバリュー(価値)のあるアウトプットを効率的に生み出すか」を改めて意識したい。
実際に進めていくにあたっては闇雲に進めるのではなく、ストーリーラインや絵コンテに沿って並ぶサブイシューの中にある最終的な結論や話の骨格に大きな影響力を持つ部分から手をつけ、粗くても良いから先に検証を行う必要がある。こうしないと根底から話が覆ることがあるので注意が重要である。カギとなる前提をしっかり抑えるのが重要である。
次に念頭に置きたいのが「答えありき」で分析や検証を行わないことである。Ch.3までの内容をベースに考えすぎると「自分たちの仮説が正しいと言えることばかり集めてしまい、本当に正しいのかどうかという検証をしない」ということにもなってしまうので、各サブイシューについて検証するときにはフェアな姿勢で検証しなければならない。経験不足の際には「気を見て森を見ず」になりやすいのでフェアな姿勢を保つ必要があり、仕事の信用のベースはこの「フェアな姿勢」にある。「答えありき」と「イシューからはじめる」考え方は全く違うことを強く認識しておきたい。

 

・読んでみての感想、考察
Ch.3までの内容でちょっと不足しているなという視点が多く入っていた印象でした。
一番気になっていたのが、結論ベースで進め過ぎると答えありきになるのではということだったので、その点に対するフォローがしっかり書かれていたので非常に良い内容だと思います。分析レポートや論文などよく見る機会などがあるのですが、フェアな姿勢かつストーリーが組まれているかというのは毎回非常に気になるところです。良いレポートや論文ほど余計な脚色をつける必要がないので、フェアに書かれているのではという印象です。
また、優先順位付けについても納得でした。ボトルネックを見つけてプライオリティをどうつけるかというのがプロジェクトを進めていく上での肝だと思います。特にマニュアル化されていない立ち上げなどのプロジェクトにおいてはこの辺の考え方が非常に重要だと思います。

 

1.2 トラブルをさばく
・本の内容の要約
アウトプットを生み出すにあたって気にすべき点を理解した上で次に重要なのが「正しくトラブルをさばく」ことである。実際にプロジェクトに手をつけて見ると次々にトラブルが発生するため、このような状況でスピードを落とさずに走り続けて行くためには多少の障害物では転ばない工夫が必要である。トラブルへの予防策の基本は、重大なことにできる限りヘッジをかけておくことで、重要なポイントについては二重、三重の仕掛けを仕込んでおく必要がある。特に長い時間がかかるものはできるだけ前倒しで問題について考えておくとよく、「Think ahead of the problem」の姿勢が非常に重要である。以下二つの具体的なトラブルについて言及する。

① 欲しい数字や証明が出ない
-> 構造化して推定する(ex. フェルミ推定)、足で稼ぐ(ex. アンケート調査)、複数のアプローチから推定するなどのアプローチがあり、このように多面的な数値推定のアプローチをアプローチを技として持っていると、重要な数値に関するざっくりとした検算もできるので、大きな間違いを起こすリスクを減らすことができる。

② 自分の知識や技では埒が明かない
-> 最も簡単な解決策は「人に聞く」ことで、それなりの経験のある人に話を聞けば、かなりの確率で打開策の知恵やアイデアを持っている。また、人に尋ねようのない問題は、「期限を切って、そこを目安にして解決の目処がつかなければさっさとその方法に見切りをつける」というのも必要である。このような冷静な判断ができると、代替案が何もないという事態は避けられる。

 

・読んでみての感想、考察
トラブル対応は非常に重要だと思います。個人的には①の数字に関しては基本的に様々な方法で算出できていると思うので問題はないのですが、②のケースでの損切りが下手だなというのは実感としてあるので気をつけたいです。損切りについては期限やタスク単位を短く区切る方がダメージが少ないうちに見切れるので、なるべく細かくするなどの工夫が必要なのではと思いました。

 

1.3 軽快に答えを出す
・本の内容の要約
「持っている手札の数」や「自分の技となっている手法の豊かさ」がバリューを生み出す人としての資質に直接的に関わるので、固執しすぎずなるべく多くの引き出しを持つ必要がある。
どんなイシューもサブイシューも答えを出してはじめてそれに関する仕事が終わったと言えるので、「停滞しない」というのが重要になってくる。停滞を引き起こす原因としては「丁寧にやり過ぎる」というのがあり、1回の取り組みにおける完成度を高める(60%->70%->80%にする)よりも、ある程度の精度の取り組み(60%)の取り組む回数(回転数)を大切にすると良い。「受け手にとっての十分なレベル」を自分の中で理解し、「やりすぎない」ように意識することが大切である。
「完成度よりも回転数」や「エレガンスよりもスピード」という姿勢を実践することで、最終的に使い物になる受け手にとってかちのあるアウトプットを軽快に生み出すことができる。

 

・読んでみての感想、考察
非常に納得のいく内容でこちらについては普段から行っているなという印象でした。
やはりスピードや試行回数というのは非常に重要で、ある程度できたら一度出してしまうというのが本質的なアウトプットには重要だと思います。60%〜80%の話は普段は80%〜100%で置き換えて使っていましたが本質的には変わらないと思います。
実際の実務においてはマネージャーによっては1回1回の提出で高いクオリティを求めてくるので、この辺は注意が必要だなと思いました。


2. まとめ
Ch.3までの内容的にちょっと捏造系の話が増えそうかなという風な印象でしたが、Ch.4は実行にあたっての内容がバランス良く書かれており非常に良い印象でした。
どの項目も納得感の強い内容でしたので参考にしていければと思いました。