三角関数の微分|基本関数の微分の公式を定義から導出する #3
指数関数、対数関数、三角関数などの微分の公式を定義から導出を行うシリーズです。#1では指数関数の微分について、#2では対数関数の微分について取り扱いました。
以下、目次になります。
1. の微分の導出
2. の微分の導出
3. まとめ
1. の微分の導出
1節ではの微分の導出について取り扱います。こちらを考えるにあたって、加法定理と三角関数の極限の公式の下記は既知とし、こちらを導出にあたって用います。
ここでは上記は予めわかっているとし、以後に対して微分の定義に基づいて導出を行います。
ここで上記に対し、加法定理のを適用します。
上記において、を用いると、下記のようにできます。
ここまでの議論により、が導出できます。
2. の微分の導出
2節ではの微分の導出について確認します。基本的にはであることを利用します。
ここまでの議論により、が導出できます。
3. まとめ
#3では三角関数の定義に基づく微分について確認しました。
加法定理や三角関数の極限の公式は当記事では既知としましたが、この辺は公式の導出が多いので大変かもしれません。指数関数や対数関数と比較しても毎回全てを導出するのは大変なので、ある程度公式はそのまま覚える方が良いのではという印象です。
#4では分数関数の微分に関して取り扱います。