円錐曲線と離心率|式と曲線を把握する #5
数学Cや基本的な解析学で取り扱われる「式と曲線」を中心に取り扱うシリーズです。
#4では双曲線関数について取り扱いました。
#5では#1〜#3までで取り扱った楕円、放物線、双曲線などを総称した円錐曲線(conic curve)と離心率(eccentricity)について取り扱います。主に下記を参考にします。
以下当記事の目次になります。
1. 円錐曲線について
2. 離心率について
3. まとめ
1. 円錐曲線について
1節では円錐曲線(conic curve)について簡単に確認します。
上記を主に参考にします。円錐曲線は「円錐面を任意の平面で切断したときの断面としてえられる曲線群の総称」とされます。
平面上の円錐曲線の数式は下記のようになります。
...①
よって任意の二次式のに関してが円錐曲線となり、このことから円錐曲線は二次曲線とも言われます。以下、円錐曲線の定義に基づいて具体的な曲線について確認を行います。
・円
①において、、、とすることによって導出できる。・楕円
①において、、、、とすることによって導出できる。・放物線
、
は①において、、とすることによって導出できる。も同様に考えることで導出できる。・双曲線
①において、、、、とすることによって導出できる。
・二直線
①において、、、とすることによって導出できる。
また、円と二直線に関しては円錐曲線に含まない場合もあることに注意しておくと良いです。(円は円錐曲線に含み、二直線は含まないことが多いようです)
円錐曲線(二次曲線)について簡単に確認できたので1節はここまでとします。
2. 離心率について
2節では離心率(eccentricity)について簡単に確認します。
上記を主に参考にします。
(円錐曲線 - Wikipedia より)
上図のように直線(準線)と点(焦点)を定める時に、 (>)を考えると、が離心率を表します。このとき、の集合は円錐曲線を描きます。
また、離心率と描かれる円錐曲線の概形の関係は以下のようになります。
・<<: 楕円
・: 放物線
・>: 双曲線
離心率の概要について確認できたので2節はここまでとします。
3. まとめ
#5では円錐曲線と離心率について確認しました。
#6では惑星の運動について取り扱うケプラーの法則について取り扱います。