因果の概要を把握する|因果推論入門 #1

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時折因果推論について目にするので、入門にあたって簡単にまとめておければということで新シリーズとして「因果推論の入門」について取り扱っていきます。
#1では入門にあたって、大枠の把握について行えればと思います。
以下、目次になります。
1. 相関関係と因果関係
2. 因果推論とは
3. まとめ


1. 相関関係と因果関係
1節では相関関係と因果関係について見ていきます。簡単に言葉で表すと相関は二つの変数に関連性があること、因果は相関関係がある上でどちらかがどちらかの原因になっていることがそれぞれ大まかに違います。以下Wikipediaの記述について確認していきます。

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相関関係と因果関係 - Wikipedia

上記がWikipediaの冒頭の記述ですが、因果関係は相関関係の特殊なケースと考えておくと良さそうです。

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上記でも同様に記述されており、「相関は因果を含意しない」や「相関関係は因果関係の単なる必要条件の1つ」と記述されています。

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相関と因果は相関の方が広い概念で、上記ではAとBに相関がある場合、様々な可能性があるとされています。

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誤謬の例としては上記などが挙げられています。

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因果推論の判定としてデイヴィッド・ヒュームは「因果関係は具体的推論に基づかない」と結論づけており、観測できるのは相関関係だけであるとここでは記述されています。

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また、科学的なアプローチとして、化学的実験と統計的手法が紹介されています。個人の等価性や集団の等価性をもってA/Bテストのような検証を行うことで判断を行うことについてここでは記載されています。


2. 因果推論とは
2節では英語版のWikipediaから"Causal inference"の項目を確認します。

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Causal inference - Wikipedia

まず概要としては、1節と同様な内容について記述されています。因果推論がcausal inference、相関分析がinference of associationで記載されていることは抑えておくと良いと思います。

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"Computer Science"における記述があったのでこちらについて見ていきます。ここでXとYは2つの時間に独立な変数(time-independent variables)とされています。X->YやY->Xの構造があれば因果関係だと言えるのですが、主要なアプローチとして、Algorithmic information theory modelsとnoise modelsの二つが紹介されています。


3. まとめ
大体の大枠の言葉の整理はできたので#1はここまでとします。
#2ではなんらかのまとめの資料を読み進められればと思います。